80年代の時代性を前面に出した、OVA時代を代表する超名作
あのエヴァンゲリオンやシン劇場版シリーズでお馴染みの庵野秀明監督とオタキングでお馴染み、現在もYOU TUBEなどの配信で気を吐いている元ガイナックス社長の岡田斗司夫
2人が共にガイナックスに所属していて、80年代を代表するスタッフたちも揃っていた時代。
当時はOVAが新しい時代のメディアとして大いに注目されていた時代でもありました。そんなOVAの市場で、パロディあり、美少女あり、めちゃめちゃ精密なSF考証ありそれらを内包した荒唐無稽で異常なスケールのスーパーロボットの活躍あり自分たちの好きな事を当時のトレンドに包みながら、臆面もなく前面に出していてその実、その内包されたテーマは非常に重く普遍的なモノ。
ガイナックスと言えばリアルなSFとパロディ、そして熱血モノというイメージが個人的にあるのですが本作こそがガイナックス及び庵野秀明監督関連のもので、一番好きな作品になるかもしれません。
まず目を引くのが、パロディの数々…「お蝶夫人」を思わせるカズミの登場当初の立ち振る舞い(エースをねらえ)足を悪くした太田コーチによる特訓と急降下するキックを武器にするロボット(ウルトラマンレオ)リアルな艦橋や細かく描写されたコックピットの描写や空中戦(トップガン)など
他にもおそらく世代的に気づけないであろうパロディやオマージュがたくさん散りばめられているはず、この好きなものをなんでも取り込んでしまおうマインドが、実にお祭り感があり80年代の匂いを強烈に感じさせるのです。
もはや伝説となった5話と6話
しかし、やはり本作を名作たらしめているのは一通りのキャラクター紹介や、どれに付随したドラマが一通り終わった後の話になる5話と6話。SFを語る際に最も理解されやすく、そしてドラマにもグッと重厚さを持ちこむことのできる時間というテーマ
そしてその「好きなものに生涯を捧げる」というオタクという生き物のアイデンティティそのものに関わるドラマが、交差し大きなスケールに終息していくのです。
自分の信じたものを貫いて宇宙に上がった主人公「ノリコ」(生粋のオタクと言う設定も備えています)ウラシマ効果で年を取らない彼女が、地球に戻って年を経て子供を持ち母親的な情動で立ち振る舞う旧友に感じる戸惑い
相方となるカズミは太田コーチが余命半年ほどの病に侵されている事を知る。それらを踏まえて大きな決戦に備え宇宙にあがるまでのドラマ、あらゆるSF考証を作戦過程で取り
入れながら細かいギミックと異常なテンションで描かれたガンバスターの合体・アクションシーン主役2人の絶叫とパロディやネタも交えながら大真面目に超必殺武器で宇宙怪獣の大軍団をなぎ倒していく
バックでは主役2人の歌うテーマ曲がかかり…そして、大決戦が終わり切ない余韻を残したまま唐突に白黒反転し、さらに雄大な時間が流れる宇宙スケールのテーマを内包した最終6話に流れ込み…
ラストのオカエリナサイも含めて、本当にたったの6話でとてつもない所にまでいきついてしまった伝説的なアニメだと思います。しかし1話、2話ではパロディだらけ狙ったようなシーンばかりいかにも80年代当時を思わせる学園モノのパロディ色が強い美少女アニメの体で始まってとんでもないスケールで締める。
この異様なテンションやOVAとしてのクオリティだけでなく、シナリオも好きなことをあれもこれもぶち込む事もまったく妥協しない勢いに80年代当時の本当の意味で熱狂的だった当時のアニメ業界の勢いを感じる事もできますね。

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