SF作品には純粋な冒険や活劇主体を描いたスペースオペラやディストピアな未来世界でハードな展開を描くサイバーパンクなど様々な類型の作品があります。その一方で宇宙を目指す人類を哲学的視点で描いた主に宇宙飛行士視点の作品も国内外で数多く見られます。そんな作風のものの中でも、特にインパクトの大きかった1作が本作「コンタクト」でした。
極めてリアルな異星人とのファーストコンタクト
例えばウルトラマンなどでは特撮モノの視点で「バルタン星人」という未知の生物との邂逅を描いています。異星人とのファーストコンタクトものですね。映画「未知との遭遇」やアニメ「伝説巨神イデオン」もまた形は違えど異星人とのファーストコンタクトを片や夢のあるものとして、あるいは悲劇として描いています。
それらをより現実的にありえるレベルにまで落とし込み、実際に異星人との接触らしきものがあった場合、人類はどんな反応を示し、どんな行動を起こすのか…その細かい描写がリアルにシミュレートされています。
本作ではジョディ・フォスター演じる「地球外知的生命体を地上で探知する施設」に勤める科学者が砂漠に設置した大きなマイクに謎の周波数を探知したところから物語が始まり、それがやがて未知なるものとの始めての遭遇となる国家的プログラムに繋がり、その是非を巡って世論が大混乱する模様まで描かれます。
とにかく緻密な設定と考察が重ねられており、荒唐無稽な題材を非常にリアリティある描写で描き切る事に成功しています。ネタバレになるので詳しくは伝えませんが、本作に登場する異星人は他の作品に登場する異星人とは全く違った形、概念で登場します。
真理と信仰と
やはりしょっちゅう比較される作品では後年のメッセージ、インターステラー。漫画だと進化と信仰についての話に言及するプラネテス、チ。を思い出しました。それらと比較しても未知との存在のファーストコンタクトというテーマの部分がストレートな為、難解なテーマを孕みながらも芯の部分は伝わりやすい映画なのか…とも思っています。
アメリカ特有の神学や科学との関係、家族や親子の関係をストーリーに盛り込みながら深淵なる宇宙の真理に思いを馳せるような映画です。

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