横スクロールアクションゲームの金字塔。スーパーマリオワールド


ファミコン時代に革命を起こしたマリオ


恐らく日本で初の大きなコンシューマーゲームとしての成功を収めたのがファミコンで発売された初の「横スクロール」のマリオ。スーパーマリオブラーズだったのではないかと思います。しかし、今日に至るまで様々な「マリオ」と名の付くタイトルが発売されてきました。

そんな中、昔ながらの「横視点で進めるマリオ」の決定版は何かと考えて一本を絞り出してみました。


それにしても現在ゲーム界の父とまで言われる任天堂のクリエイター、宮本茂によって生み出されたこのキャラクターは世界中で認知されるゲーム界の今やミッキーマウスのような存在になっています。よくよく考えてみたらイタリア人の配管工のおじさんという謎の組み合わせなのですが…


時代の変化に合わせて進化していった過程


ファミコンで発売されたスーパーマリオブラザーズはBダッシュやジャンプなどシンプルですが、コントローラーの挙動がダイレクトに伝わる、誰が触っても見ても「面白い」と感じる直感的な動きに裏打ちされていました。

当時のファミコンの他の横スクロールアクション、ジャンプアクションと比較しても、挙動の気持ちよさが段違いだったのではないか。またキノコを採ると巨大化するなどの視覚的に割りやすいパワーアップ方法を表現したのもまた魅力的だったのではないかと思います。


しかし、当時はまだバッテリーバックアップセーブ機能もなく、ワンコインをいかに効率的に廻させるかという調整が主流だったアーケードゲームがまだまだ主流でもあった時代です。必然的に高い難易度の横スクロールアクションが多くなり…

マリオも見た目のとっつきやすさから多くの人に受け入れられましたが、ワープなどの裏ワザを駆使しても後半は高めの難易度で、一度ゲームオーバーになったらスタートからというシビアさも孕んでいました。

さらなるパワーアップを果たしたマリオ3

その後、上級者向けのハードバージョンとも言えるスーパーマリオブラザーズ2がディスクシステムで、ゲーム画面を一新し、マリオの変身のバリエーションが増え、空飛ぶしっぽマリオや見降ろし画面でワールドを表示させる(これによって苦手なステージが回避できたりもする)などの新機軸を打ち出したスーパーマリオブラザーズ3が発売されました。

特にボスが潜む砦や各エリアの最終ステージ以外の通常コースは何度もやり直しができるのも魅力的でした。お気に入りのコースを何度も遊びやすくなったのです。

しかし、やはりバッテリーセーブ機能は未搭載で後半にいくほど前作2にも匹敵する難関コースが出現するなど、ややゲームビギナーには手強いゲームであったことも確かです。

これらファミコン時代の3作(+外伝的作品であるマリオUSA)は後にステージごとにセーブできる機能を搭載し、グラフィックも一新された「スーパーマリオコレクション」としてスーパーファミコンでも発売されています。現在はニンテンドーオンラインからも配信されています。


シリーズの決定版とも言えるマリオワールドのスタイル


ハードが変わって登場したスーパーマリオワールド(副題はスーパーマリオブラザーズ4)によって、既に横スクロールアクションとしては充分な形に収まっていた前作から、増えすぎた変身のバリエーションを空飛ぶマリオ(本作ではマントマリオ)と遠距離攻撃型のファイヤーマリオに絞り、加えて乗り物キャラであるヨッシーが初登場しました。ヨッシーもマリオと同じく場所に合わせた変身形態が存在します。

前作ではセーブ機能がなかったため、救済措置として途中で手に入る「笛」というアイテムを使い、全からステージセレクトが可能になっていました。今回はセーブ機能も実施され、各ワールドの最期の砦クリア時、そしてどのワールドでも中間付近に位置する「お化け屋敷」ステージをクリアすれば何度でもセーブ可能にもなりました。

またステージ中などで取ったパワーアップアイテムは1つストックできるようになり、それをステージ中にいつでも使用可能。コースの中間にあるテープを切ると「中断」機能がONになり途中でミスをしてもテープを切った時点からやり直せる。隠しコースにアイテム+ヨッシー+残基をいつでも増やせるステージがあるなど初心者にもだいぶ間口を広げた作りになったのでした。

勿論、初心者以外にも腕に自信がある上級者用にはスペシャルコースも用意されています。逆に苦手なコースや難関コースを回避できる隠しステージや隠しゴールもあり、それらを探していくも楽しさの1つになっています。

シリーズの1つの契機になった作品

個人的にこの「スーパーマリオワールド」こそが横スクロールマリオの1つの到達点にして最高傑作だと思っています。現にこの後横視点のマリオは外伝的な「ヨッシーアイランド」やゲームボーイで展開した「マリオランド」シリーズを最後にしばらくリリーが途絶え、DS時代の「NEWスーパーマリオブラザーズ」まで16年近く横視点マリオの正式なナンバリング的続編はリリースされませんでした。

制作者的にも本作で1つやりきった感があったのではないでしょうか。個人的な思い入れもとても強い1作です。

現在遊ぶには…

本作を遊ぶには、ROM版を購入してレトロフリークで遊ぶ方法。また公式では任天堂オンラインの配信版があるのでswitchで遊べます。ゲームボーイアドバンドでは「スーパーマリオアドバンス2」名義で実質移植版がリリースされました。携帯機らしくワールドマップ時なら、どこでもセーブできるのが魅力です。

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