ただひたすら走りまくるだけで映画として成立した快作「弾丸ランナー」

MOVIE1(映画・ドラマ)

難解な内容でなくシンプルな内容で、没頭できるような国産映画をお探しの方に、刺さる人にはぶっ刺さるインパクト絶大な邦画の1作を紹介します。

1テーマだけ勢いで描き切る初期衝動に満ちる

この映画は深夜でたまたま放送されているのを見かけて、思わず画面に見入ってしまった作品です。なぜなら主演3人が延々と走るシーンを並べているだけ、それだけなのにとにかく走るシーンを延々と移すこと自体が異例な事で…

さらに主演3人が人生に対して迷いを持つ破滅願望を抱えたまま、田口トモロウの演じる主人公の1人が起こした銀行強盗への失敗をきっかけに延々と走り続けるシーンに移行。

人生に対して鬱々としてものを抱えた3人が、次第にランナーズハイのような状況になっていくのが非常に痛快な事と、思わず笑ってしまうコミカルなシーンを節目でちゃんと入れてくれる点も抜かりがない構成です。

それほどお金をかけなくてもアイデアや熱意で思わず見入ってしまうような作品を作る事が出来る。まさに理想形の邦画の1つだったりもします。主演の1人、堤真一はまだゴールデンタイム帯のドラマの常連になる前ですが、本作の頃から徐々に知名度をあげていった気がします。

俳優たち三者三様の個性が光る

そして、3人のテンションがあがっていくのと並行するように彼ら周りのサブキャラクターのドラマが展開し、ラストは思いがけず唐突な終わり方をします。

本編のテンションが異常な分、ドラマ的展開に関して(特に結末)賛否が割れたためかこれ以降しばらく監督のSABUは本作をベースにしながら、そこにドラマ性もより加味したような作品が増えていきますがシンプルに突き抜けた痛快さでは本作が飛びぬけていたと思います。

現実的且つダウナーな状態から次第に非日常的アッパーな状態へ移行する、その様は誰が見てもある程度見入ってしまうものがあるのでは…鼻息の荒いダイヤモンド・ユカイにとぼけたキャラを終始貫く田口トモロヲもいい味を出しているのです。

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