その退廃的なキラキラと幻夢的なサウンドは時代を越えた「MY BLOODY VALENTINE/LOVELESS」

MUSIC

洋楽サウンドと聴くと、世代にもよりますが日本人の馴染んだサウンドとはややかけ離れた難解なサウンドに抵抗を覚える方もいるでしょう。しかし、日本で溢れたサウンドとはかけ離れていながらも日本人の感性にピッタリはまるサウンドもまた多かったりもします。

そんなある種の感性にビンビン刺さる、退廃的且つキラキラした独自すぎるサウンドで時代を越えた名盤を紹介します。

幻夢かつセクシーなノイズサウンド

発売から30年ダウナーとキラキラの同居した浮遊感あるサウンドは、いまだに悪魔的な魅力を備えています。このアルバムをうまく表現するのは非常に難しいです。

ケヴィン・シールズが頭の中に思い描いた完璧なギターノイズを追い求めた。ピュアで暖かく、中性的でありながらどっぷりとセクシーな音の洪水を…という紹介文がありますが

轟音の中に甘いメロディが混ざってきて、そこにやや退廃的なボーカルが乗っかるというスタイルです。

ジャンルとしてはシューゲイズ・ドリームポップバンドと括られてもいます。この憂鬱で退廃感が溢れ、なのにそれに浸ると妙に明るい光のようなものが見えてくる独自の感覚はサイケデリックのそれに近いのかもしれません。

多数のフォロワーを生んでも未だ色褪せない

世に出た現在でこそ、エフェクターの工夫で容易に「それらしい」サウンドは生み出せる事ができるでしょうが、これを91年当時に形にした前衛性が見事です。

この退廃感は例えばピンクフロイドなどのUKの先達バンドの流れも感じさせるしニューオーダーなどのニューウェーブ性のサウンドも明らかにルーツの1つになるでしょう。

特に男女混合のツインボーカルというスタイル、男性パートが低音で女性パートが高音を担い、幾重にも重ねられたノイジーな轟音ギターサウンドが全編を覆うというスタイルはシューゲイザーというジャンルを完全に確立しました。こちらも国内で言うと初期のスーパーカーなどが有名ですね。

しかし、それら後発のフォロワーや影響下のあるバンドと比較しても尚、本作に漂う独自の魅力は色あせる事がありません。まさしく時代を越えたオリジナリティに触れた1枚です。

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