とにかく幻想的な世界観に寄り添ったような楽曲を謡い、それがピッタリ嵌るミュージシャンというのはアニメタイアップを中心に伝統的に続いています。アップテンポや力強く歌い上げる系統とはまた別の…以前ここでも取り上げたGARNET CROWやヨルシカなどもその系譜だと思いますが、ある意味そのルーツ的なミュージシャンとも言える新居昭乃のベスト盤をレビューします。
極上の異世界ポップスの旗手
ヤマハのポプコンで入賞し、一時期はZABADAKでリードボーカルを取っていたこともあるシンガーソングライター新居昭乃の最初のベスト盤。
ソロワークとしては90年代の角川系アニメのタイアップを頻繁にこなし、OVAのロードス島戦記のOPなどで、ある世代には楽曲を聴くと馴染みが強い方かもしれません。
その後のアニメタイアップを見ても、基本SFやファンタジー作品が多いのですが、どれも優等生的な良作が多い印象です(狼と香辛料、ゼーガペインなど)
新居昭乃は裏方としての活躍が多く、歌い手としては大変寡作ながら作り込まれた楽曲と特徴ある歌声、その柔らかい曲調は聴くものを選ばない作風だと思います。
歌詞はどこか異国情緒漂うファンタジー風のものがメイン。そういう意味では日常詞で分かりやすい作風ではないのですが…
儚い世界を構築した代表曲の数々
このベスト盤では特に風と鳥と空 ~reincarnation~、Adesso e fortuna ~炎と永遠~
あたりが有名ですが、特に衝撃なのが「凍る砂」左右で音が割れる部分が特徴的なのですが…とにかくその世界観が圧倒的。
お伽的なや儚い世界を思わせる世界観を見事に表現しています。正直、いまほどアニメのタイアップがメジャーではなかった時代の楽曲として埋もれてしまうには惜しい曲ばかり。どこか心を落ち着かせてくれるファンタジー的な異国情緒に溢れた楽曲が魅力なのです。

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